納得いかぬ金融商品トラブル 注目の解決方法

金融機関は顧客の知識・能力に応じ購入を勧誘する必要があります。また十分説明をして納得してもらった上で契約しなければならず、その際「絶対に儲かる」など断定的なことを述べてはいけません。

 

金融機関がルールを守らず顧客に損をさせた場合、損失の全部か一部を補償する必要があります。顧客が金融機関に補償を求めて十分な結果を得られない場合は、裁判またはADR(裁判外紛争処理)で紛争を解決することになります。

最近、注目を集めるのがADRです。裁判は弁護士費用などまとまったお金が必要です。「事実関係の立証などに短くても半年はかかり、迅速な解決が見込みにくい」と弁護士の上柳敏郎さんは指摘します。

現在、金融商品を巡る紛争については8つのADR機関が活動しています。預金や投信など銀行が販売した商品については全国銀行協会があります。株式や債 券、投信、デリバティブなどは証券・金融商品あっせん相談センターが対応します。生命保険協会、日本損害保険協会なども金融ADR機関です。

紛争処理の流れは図の通りです。顧客が金融ADR機関に苦情を申し立てるとADR機関はまず、対象となる金融機関に仲介する形で解決を試みます。それでも解決しなければ「紛争解決手続き」に入ります。

専門的、中立的な立場から弁護士ら紛争解決委員が顧客、金融機関の当事者双方から事情を聞きます。解決の見込みがある場合は和解案を提示します。和解案には金融機関に拘束力のある特別調停案もあります。

勧誘方法に問題があったなら、金融機関側の過失を一部認めて損害額の一定割合を補填させる内容になりそうです。双方が受け入れれば解決です。補償割合などで折り合えなければあっせんは打ち切られます。

和解成立率はどれくらいなのでしょう。2013年度は全体(1227件)の44%(542件)でした。全国銀行協会や証券・金融商品あっせん相談センターは50%強で、生命保険協会、日本損害保険協会では30%前後でした。

顧客側が手続きを有利に進めるには金融機関側の過失を示す証拠などをいかに示せるかがカギで、未解決なら訴訟になる場合もあります。国民生活センターや各 地の弁護士会にも紛争解決の機能があります。どこかの機関に相談して満足な結果が得られない場合、他の機関に申し立てても「金融機関側が応じない場合もあ る」と弁護士の森倫洋さんはいいます。

 

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